錦織圭に学ぶ「手抜き」の極意

更新日:2017年10月27日
テニス

完璧主義は完璧とは真逆の結果を生む

手抜きと言えば聞こえは悪いですが、USオープンでのフェレール(ダビド・フェレール=世界ランキング5位)戦で、錦織選手が明らかに手を抜いていたセットがありました。そう、第4セットです。

スポンサーリンク


結果から言うと、錦織選手はこの試合でフェレールを倒し、マスターズ1000で初の決勝進出を決めました。プロセス(過程)を見ると手抜きしたセットがあっても、リザルト(結果)を見れば錦織選手は歴史的快挙を成し遂げた事になります。

2014年9月・世界ランク1位のノバク・ジョコビッチと対戦した時も、第2セットではわずか1ゲームしか取りませんでした。取れなかったのではなく、取らなかった。ボールを追いかけなかった事などから見てもわかる通り、体力の無駄な浪費を防ぐために、そのセットを「捨てた」のです。

逆完璧主義とでも言えばいいのでしょうか?

結果この試合も錦織選手が制しています。相手は負け越している格上の選手でしたが、錦織選手は力を入れる箇所と抜く箇所を見事に見抜き、この強敵を撃破しています。全セット全力でボールを追いかけていたら、間違いなく得られなかった勝利だったでしょう。

錦織選手の試合結果を見る限り、完璧主義というのが不要である事がわかります。これは我々一般人の仕事や私生活において、学ばされる事が多くあるはずです。完璧主義は完璧な結果を生まないという事です。

手を抜く事の本当の意味

フェレール戦の試合時間は2時間55分。ペース配分を考えなければ、体力は持たず、勝負できる場所で攻める事が出来なくなります。4セット目をあえて落とす事で、ペース配分を調整し、次のセットを取る事が錦織選手の作戦でした。

手を抜くというのは言い方を変えるなら、力の入れどころを把握できているという事になります。体力や集中力には限りがありますし、錦織選手のようなトップアスリートになると、自分の手札もしっかりと把握していて、それをどのように使えば勝利を手にすることが出来るかまで考えて試合に挑まなければ、勝てる世界ではないのです。

過程を重視するか、結果を重視するかによっても変わってきますが、私を含め、ほとんどの人は後者にフォーカスしないあまり、望んだような人生が歩めていないように思えます。錦織選手の試合から学ばされた貴重な情報でした。

錦織選手は178㎝と、テニス界では小柄で、世界ランク100位以内の選手と比較しても、錦織選手の身長は圧倒的に小さいです。しかしながら、世界ランク5位入りという快挙を果たしており、日本テニス界においては、数十年に1人の逸材といっても過言ではありません。

しかしながら、工夫なしにこの快挙を成し遂げる事は出来なかったと思います。錦織選手は、体は小柄ながら、弱点が見当たらない選手としても有名です。欠点が見つからないので、対戦相手としては最悪な相手とも言えるでしょう。

錦織選手はエアKなどの必殺打だけではありません。試合運びや、基本的なレシーブ力・サーブ力、発想が柔軟なので何をするかわからないという怖さもあります。また、分析力にも長けており、上記で挙げたような「手抜き」などの工夫を駆使して相手のリズムを狂わせ、そこを突くという試合運びも得意です。

意図的に手を抜くという行為は、勝つための布石であって、錦織選手の戦略です。試合の過程よりも、勝利をどん欲に追求した結果と言ってもいいかもしれません。

これだけの可能性を秘めているテニス選手が日本から生まれた。ここまで来れれば、嫌が応でもその先を期待してしまいます。つまりグランドスラム制覇です。アジア人初であるこの快挙を成し遂げる事が出来れば、世界は震撼必至です。

このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 follow us in feedly

スポンサーリンク

プレスポクラブの募集

プレスポクラブの募集
無料でファンクラブを作成できます。 知り合いのスポーツ選手にも教えてあげてください。

関連記事はこちら。

072:テニスで生計を立てること
錦織圭選手の活躍から、子供をプロテニス選手にしたいと考えられている親御さんも多いかもしれません。職業としてプロテニス選手の収入について記載しました。
続きはこちら
057:データ室:テニスグランドスラム
テニスグランドスラムの優勝・準優勝者を閲覧いただけます。選手を指定することもでき、錦織圭選手の順位も閲覧できます。
続きはこちら